マナス(メンタル体、コーザル体)
今回はマナス(メンタル体、コーザル体)について説明したいと思います。
マナスは活動知性を司り、機能と役割は大きく分けて二つに分かれます。
上位マナスはコーザル体(因果体)といって魂になり、抽象的な思考力を司ります。
下位マナスはメンタル体となり、具体的な思考力を司ります。
我々人類が普段使っている意識はメンタル体の具象マインドになります。これにアストラル体の感覚や欲望の意識が加わることによりカーマ(欲望)・マナス(知性)となって我々の意識になります。
メンタル体の大きさはアストラル体の大きさとほぼ一緒で肉体から15センチほどはみ出て通常は卵型をしています。色彩や大きさなどは霊性と知性の発達した人には発達しただけのものが現れます。
大半の人はメンタル体を利己的な目的や欲望、貪欲を満たすためにしか使用していないため、未発達で濁った暗い色をしています。オーラの底部に濁った色の沈殿がある場合、利己主義で望ましい徳性に欠けていることを表しています。
霊的に発達した人のメンタル体はほぼコーザル体の写しとなり、とても美麗な虹色の微光を放ち、筆舌につくしがたい美しさを放っています。
上位マナスであるコーザル体、魂、高我の意識は今の人類の進化段階ではほとんどの人が使うことができません。
魂、高我のレベルまで意識を高めるにはカーマ(欲望)・マナス(知性)を鎮め、知性によって欲望を完全にコントロールすることが必要になります。心が静まり、静謐で欲望の波風一つない明鏡止水の境地です。この境地に達して初めて、魂、高我からのインスピレーションを受けることができます。
ある大師のみ言葉によれば、
「不可視の世界より集めた諸々の高邁なる理想像(ビジョン)が、可視の世界にその姿を映すのは、波立たぬ心の静かにして穏やかな表面においてである。我々が地上の生を過ぎる間、日々に生じる不利な影響より我々の心の面を、我々は用心に用心を重ねて守らなければならない」
メンタル体の機能が具体的思考力です。これは数式や方程式を用いて段階を踏んで問題を解決していく能力になります。今の人類が使っているのがアストラル体とメンタル体ですので、知識偏重の現代社会と合致します。
神智学では今の人種はアーリア人種であり、第五根本人種になります。第五根本人種の目標がメンタル体の完成なので、今の人類の状態は進化の計画通りに進んでいることにます。
コーザル体(因果体)は魂であり、その機能はより高度な抽象的思考力になります。
抽象的思考力はメンタル体である具体的、合理的思考力では決して理解できない領域の能力になります。色彩、シンボル、絵画、音楽、芸術などの抽象的なものを理解したり、生み出したりする能力になります。
コーザル体には今までの魂の輪廻転生の記憶が記録されていて、コーザル体まで意識を高めることができれば自然に前世の記憶がよみがえってきます。
カーマ・マナスのコントロールに成功してくると意識は徐々にコーザル体へと上昇していき、メンタル体とコーザル体を結ぶ銀の糸、アンターカラナが構築されていきます。現代の弟子とイニシエート(秘儀伝授者)の目標はアンターカラナの構築になります。
現代の人類の一般的進化段階にいる人々の目標は肉体の統御と純潔になります。そして、その次の段階がアストラル体、即ち感情と欲望の統御と、アストラル体からメンタル体への意識の偏極になります。
ジュワル・クール大師のお話では、アストラル体からメンタル体への意識偏極が成功した場合、善を行う力は100倍に増加するそうです。
みなさん頑張って肉体の統御と純潔を達成し、そして感情や欲望、貪欲をコントロールして意識をアストラル体からメンタル体へ偏極させましょう。
マナスの上にはさらにアートマ界とブッディ界があり、アートマ、ブッディ、マナスで聖なる霊の三つ組みとなります。
1、アートマ 霊的意志、意志と力、父
2、ブッディ 愛と智恵、子
3、マナス 活動知性、聖霊
では、今回はこのへんでおしまいにします。